お世話になります。
ファイナンシャルプランナーオフィスGood WithのFPかべちゃんです。
先日、会社員時代の元同僚から連絡があり、勤務先の確定拠出年金制度について見て欲しいとのことでしたので、アドバイスをしていました。
これを読んでくれている人の中には、
そもそも、若い人の中には、退職金なんてほぼもらえないだろう
と思われるかもしれませんが、本当はあなたの勤務先はしっかり制度を整えているのに、あなた自身が活用できていないだけかもしれません。
そして、今から書く内容は転職を考えている人にも為になる記事となりますので、ご一読頂ければと思います。
勤務先の退職金の制度について確認を!
さて、皆さんはご自身の勤務先の退職金制度がどうなっているかご存知でしょうか?
一般的にの種類は2パターンあり、一時金としてもらうパターンと年金タイプでもらうパターンがあります。
そして最近最もポピュラーになっているのが、年金タイプの企業型確定拠出年金というものです。
企業型確定拠出年金とは
名称の最初に「企業型」と付いているので、会社が掛金を積み立て(拠出)してくれて、その拠出金を従業員自ら、運用して将来受け取る制度です。ポイントは自分で運用するということです。
原則は60歳以降の受け取りとなるため、長期的な老後資金を主な目的とする制度ですね。
この会社が出してくれるお金(拠出金)ですが、全従業員一律の場合と勤続年数や役職によって分ける場合がありますが、個人的には後者の方が多い印象です。
この企業型確定拠出年金の拠出限度額が決まっており、(この企業型確定拠出年金とは別の)企業年金制度がある場合は27,500円、ない場合は55,000円となります。
主に金融機関や大企業にお勤めの方は独自の企業年金制度がある場合がほとんどなので、企業型確定拠出年金の拠出限度額は27,500円が多いと思います。
本日の最大のテーマ マッチング拠出制度について!
そして、この企業型確定拠出年金の中にはマッチング拠出制度というものがあり、自分自身も資金を拠出できる制度となります。
そしてこの記事で一番伝えたいことは「このマッチング拠出を活用しましょう」ということです。
・今の企業に安定して長く働きたいと思ってる(仮に転職してもこの企業型確定拠出制度は移行可能)
・ある程度貯金ができているので老後資金を貯めたい
こういう人には是非おすすめの制度です。
では概要を説明していきましょう!
企業型確定拠出年金のマッチング拠出とは
会社が出してくれる掛金に加えて、加入者本人が掛金を上乗せして拠出することができるしくみです。
企業と労働者が同時に掛金を出し合うのでマッチングなんですね。
第一生命HP DCのトビラ 図より参照
この制度を活用する大きなメリットは2つ。
マッチング拠出制度のメリット①全額が所得控除になる
つまり節税になるということです!
年収850万円の人の場合だと、ざっくり毎年住民税、所得税合わせて3万円〜5万円ぐらい節税効果があります(扶養者がいるかどうかなどその人によって変わります)
これを退職するまでと考えると大きいですね!
ただし、拠出限度額は決まっていて、以下の2つの制約を受けます。
(1)企業年金がある企業は毎月27,500円(年間33万円)、ない企業は55,000円(年間66万円まで)
(2)企業側が拠出してくれる金額が上限となります。
マッチング拠出制度のメリット②自分で積み立て運用ができ、運用益は非課税(退職控除にも使える)
仮に運用して利益が出た場合、通常は約20%税金を取られますが、この確定拠出年金で運用して得た利益は非課税になります!
そして退職する際に退職金控除にも適用できます!(ここでの説明は省略しますが、退職控除ってめちゃくちゃお得なんですよ)
積み立てで投資をすることの優位性はこちらの記事で紹介しています。
そして、この制度はうまく使えば、老後資金の準備にとても役立ちますが、あまり活用されていないと感じます。
なぜあまり活用されていないと感じるかというと理由は2点。
①自分で掛金を出すことができるということを知っている人が少ない
→入社時にちょろっと説明があるだけでその後は何のフォローもないということがあり、十分に理解されていないのが実情です。
②元本割れを恐れるあまり、非常に消極的な投資になっている人が多い。
→①と同じく入社時から全く何も触っていないという人も多いのではないでしょうか?
この制度は自分で拠出したお金を多くのファンドから選んで運用する必要があるのですが、元本割れを過度に恐れたり、選ぶのが面倒だということで元本確保型のファンドに預けておられる方が多い印象です。
下の表では元同期の加入しているプランの全員の利回りですが、全加入者の利回り平均は1.62%と低くなっています。
最近株価は上昇傾向なので、この相場についていけていないのは、元本確保型の商品を選んでいる人が多くおられるということだと推測できます。
ちなみにこちらは前述の元同僚の拠出状況です(アップする許可はもらっています)
利回りは+4.95%出ていますね。
彼は自分で拠出はしていなかったので、余裕があるのであれば、自分で拠出してみるのはいいのでは?というアドバイスをしました。
そして以下の表が会社がどれだけ拠出してくれているかがわかる表です。
彼の企業は毎月彼に12,150円(年間145,800円)拠出してくれているんですね。
そして自分の拠出金は0円なので、彼の限度額は毎月12,150円を拠出することができるということがわかります。
自分の勤め先がマッチング拠出できるか知りたいという人は
最後にこの質問が出てきた時のためにあらかじめ記載しておきます!
確認する方法は以下の方法が挙げられます。
・入社時にもらった書類などを確認する
・会社の人事・総務担当者へ確認する
・就業規則、退職金規程、規約を確認する
・給与明細(社員負担がある場合)で確認する
となります。
実はあなたの企業はしっかりこのような制度を整えてくれているかもしれません。
ぜひ、確認を♪
これらの制度はよく改定されているのでまた最新情報をアップしていきますね!
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